4.縫いの実力
重たいミシンであるからとペースセッターでも縫い目はきれいだと思っていたのですが、シンガーに比べると、縫い目が眠たく感じてしまいます。直線押さえと直線針板を使っても、ジグザグ機能があるからでしょうか。
ペースセッターで返し縫いをすると、送りの量が違うので、どうしても針穴は違うところに落ちます。が、このミシンでは返し縫い機能はないけれど布のほうを動かしてあげれば、ちゃんと同じ針穴に落ちてくれるのです〜。
そんなで、とても気に入っています。しかも縫っているうちに次々とそんな点を発見できてしまう・・・。もちろんペースセッターも気に入っているのですが。
さて、通常の試し縫いはもちろんばっちりです。が、実際に服を縫っていくにあたって部分的に困ったときに、縫えないとあきらめてしまう人も多いような気もします。ので、どう工夫していくかメモを残していこうと思います。工夫して、やっぱりきれいに縫えた、ととてもうれしくなります。挑戦しがいのあるミシンです。すべての調節つまみが無段階であることが、便利さは犠牲になりますが、実際のいろいろな状況できれいに縫うためには必要な、調節力の幅になっているのでしょうか。
縫い始めがスムース
ペースセッターでも、縫い始めや上りの段差は苦手で、後ろに当て布をしたほうがきれいに縫えるのでそうしていたのですが、
(最近のミシンでは、クライ・ムキさんの黄色いミシンで、押さえ金に対策がほどこされているのが出ているくらい。でもこれは水平釜用の押さえで、垂直釜用のはないみたいです)
なんと、15-40では、縫い始めも段差も、すいすい、かつとてもきれいでした。まっすぐな、オリジナルな押さえ金のおかげかなとも思ったのですが、押さえをペースセッターのに変えても大丈夫なので、どうやら、返し縫い機能がないから、なのかもしれません。
返し縫い機能がないのを少しは心配していたのですが、
縫い始めがこれだけスムースなら、布を動かして返し縫いだって(すぐに縫い始めの糸はきりますが)、今よりかえって楽なくらい。それできれい。
びっくりです。
デニムの試し縫い
通常の厚さの布の試し縫いはまず問題ないので、
デニムをチェックしてみました。
固めの10オンスくらいのデニムで、SCHMETZのデニム用18番の針、上下とも20番のスパン糸でも、とても縫い目がきれいです。余裕でした。ペースセッターでは、上下20番だと裏側の糸調子がたまによくないこともあるので、念のために下は30番で目立たない色に逃げていたのですが、それも不要のようです。
実際にジーンズを縫うときのように段差テストをしてみたのですが、
左から、1枚と3枚、2枚と6枚、2枚と8枚の段差。右の写真は同裏側です。
デニム1枚と3枚の段差、2枚と6枚の段差も楽々、2枚と8枚の段差になると下りはややゆっくりまわす必要がありますが、それでも縫い目も乱れず(ペースセッターでは下り時に縫い目が乱れます)、びっくりです。
ペースセッターでは、縫うのと同じ回数くらいアイロンをぴっしりとあててかなり厚みをととのえてきれいに縫っていたのですが、それもなしでも平気、ほんとに段差に強いですね!
しかも縫い始めがスムースなのだから、びっくりです。ジーンズには確実に強いですね〜
テトロン試し縫い
服を縫うときに、スパン糸よりも仕上がりがきれいで愛用するようになったテトロン糸も、okでした。
すべりやすい糸なので、するすると出すぎてしまうのが難点で、ペースセッターでは、ひっかけるところを1箇所多くして、それで上糸の調子をあわせるだけで大丈夫な範囲のぎりぎりだったのですが、
15-40では、かけるところを多くすることなしでも、もう少し余裕がありました。やはり無段階の糸調子はすごいです。
ウェスト部分
ペースセッター付属の直線縫い押さえ(ワンタッチ取替え式)と、シンガー用にいただいたステッチ定規(メモリがないので定規でそのつど測ります。不便ですが、好きです)、これで、左端を確実にきれいに縫えます。
ここ、目とびしてなかなか縫えませんでした。
不思議に思って針を取り替えてみたりもしてみたのですが、ともかく、直線で試し縫いするときれいに縫えるのに、この部分を縫おうとするとだめで。
ここだけ押さえ圧を強くしてみるか、とか、もしてみたのですがだめで。
ペースセッターでは問題なく縫えていた部分で不思議に思ったのですが、
よくよく考えたら、どうも、オリジナルの押さえでは、右側が細いので、左側が布から落ちてしまっていると、実際に布を押さえる力が足りないのでは、というところに落ち着きました。
ということで、押さえを交換。
ペースセッターで使っていた直線縫い押さえに変えてみたところ、あたりでした。これでここは解決。
左から、ペースセッター付属の直線押さえ(ワンタッチ取替え式)、シンガーのオリジナルの押さえ、15-40に付属でいただいた押さえ
裾部分
クローバーのウォーキングフットと、シンガー用にいただいたステッチ定規(メモリがないので定規でそのつど測ります。不便ですが、好きです)、これで、子ども物の急カーブの細い三つ巻きも、左端を確実にきれいに縫えます。
裾の始末方法はいくつかあるのですが、この方法を使うのは、メンズや子どものメンズ風シャツの裾。カーブには作動を利かせてロックをかけたあと、それを芯というかガイドにしながら手元で5mm程度の三つ折りにしながら直線縫い押さえで左端を縫っていくのが、過去のどの本にも書いてなくて私が自己流で考えたベストの方法なのですが、、、なぜかペースセッターでは問題なく縫えるのに、シンガーでは縫えず、、、、これが一番試行錯誤を要しました。
ウエスト部分のときと同様にいろいろ試したのですが(縫う順番としてはこちらが先なのですが、解決したのはこちらがあとだったのです)。
シンガーでも端切れで同様に三つ巻きの試し縫いまでは、直線押さえとかにすればなんとかなったのですが、どうもカーブが問題みたい。直線ではかろうじてかかっている押さえが、カーブのときにはずれてしまうから。それから布の左端を縫おうとするのが問題みたい。左端を縫おうとするほど、押さえの力がかかりにくくなるから。
いろいろ試してみた押さえの順番が写真の右から左。
けっきょく一番左ので、みごと解決。とてもきれいに縫えるようになりました。
写真左から、クローバーのウォーキングフット、ペースセッター付属のトリコット押さえ、河口のテフロン押さえ、河口の2mm押さえ、ペースセッター付属の直線縫い押さえ、15-40に付属でいただいた片押さえ・直線押さえ・シンガーのオリジナル押さえ、です。
ウォーキングフットを使うと、上下送りになるので、下の送り歯の枚数が少なくて限定的な用途では送りにくいときでも、ばっちりと縫えるようになるのでした。
薄手の布
やや透けるくらいの薄手の綿プリントで、デニム等と同じ押さえ圧では、布にしわがよってしまいます。もしかして、厚地には強いけれど薄地には弱い?かと一瞬心配したのですが、心配はまったく無用でした。
押さえ調整つまみを、ネジの線が8本見えるくらいにまで押さえ圧を弱くするとばっちりでした。地縫いをアイロンで返してステッチをかけるときにはネジの線が7本見えるくらい。ピスネームをはさんであるところではネジの線6本見えるくらいに、部分的に圧をあげるとよいようでした。薄手の布のときは、2枚のときと、3枚のとき、4枚のときで、微妙に圧を調整すると、より美しく縫えるようです。目とびしないぎりぎり、布にしわがまったくよらない状態にするためには、です。
おそらく、通常のミシンの場合は、やや圧は高めにかけてあるはず。低すぎると目とびしてしまって縫えない感じがしてしまうけれど、高すぎると布にしわがよってしまうものの縫えないわけではないから。
その微妙な中間を選ぶこともできるのが15-40、なのでしょう。薄手の布のときに、布にしわがよらずにきれいに平らに縫えるなんて。
なんて、いつまでも実験のように、続きそうです。





